結婚後に名前が変わると、実印や銀行印はどうなるのでしょうか?
「旧姓のまま使い続けたいけど、登録し直す必要があるの?」と疑問に思う方もいるはずです。
この記事では、結婚後に実印や銀行印を旧姓のまま使い続ける方法や手続き、注意点について詳しく解説します。
①旧姓の実印登録は可能
②実印登録の条件
③実印登録の手続き
④旧姓の銀行印の使用可否
実印は結婚後も旧姓のまま使える?
・旧姓の印鑑を実印登録するための条件
・旧姓の実印登録の手続き方法
・旧姓の実印登録に関する注意点
旧姓の実印登録は可能
従来、日本では実印として登録できるのは「住民票に記載された氏名の印鑑」のみでした。そのため、結婚や離婚によって姓が変わると、旧姓の印鑑は実印として使用できなくなり、新しい姓の印鑑を登録し直す必要がありました。
しかし、2019年の法改正により、住民票やマイナンバーカードに旧姓を併記することで、旧姓の印鑑を実印として登録できるようになりました。これにより、仕事や社会的な関係で旧姓を使い続けたい方にとって、便利な制度変更となりました。
旧姓の印鑑を実印登録するための条件
旧姓の印鑑を実印として登録するには、以下の条件を満たす必要があります。
住民票に旧姓(旧氏)が記載されていること
– 印鑑登録できるのは、住民票に記載されている氏名または旧姓の印鑑のみ。
– 旧姓の実印を登録したい場合は、住民票に旧姓を併記する手続きを行う必要があります。
すでに登録している実印を廃止すること
– 1人につき登録できる実印は1つのみ。
– すでに新姓で実印登録している印鑑がある場合、旧姓の印鑑を実印として登録するには、現在の実印登録を廃止し、新たに登録する必要があります。
旧姓の実印登録の手続き方法
旧姓の印鑑を実印登録するための手続きは、以下の流れで行います。
1. 住民票に旧姓を併記する手続きを行う
– 本籍地の市区町村窓口で「戸籍謄本等」を取得する
– 現在住んでいる市区町村窓口で、戸籍謄本とマイナンバーカードを提示し、旧姓併記の申請を行う
2. 旧姓の印鑑を用意する
– 旧姓が刻印された印鑑を準備する(すでに持っている場合はそのまま使用可能)
3. 市区町村役場で印鑑登録を申請する
– 住民票の旧姓記載が完了したら、実印登録の手続きを行う
– 登録には本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)が必要
旧姓の実印登録に関する注意点
旧姓の実印を登録する際、以下の点に注意しましょう。
結婚前に旧姓の実印を登録していても、結婚後は自動的に廃止される
– そのため、引き続き旧姓の実印を使いたい場合は、再登録が必要です。
手続きには戸籍謄本が必要になる
– 戸籍謄本は本籍地の市区町村で取得する必要があるため、事前に準備しておきましょう。
法改正により、旧姓の実印登録が可能になったことで、結婚や離婚後も旧姓の印鑑を使い続けたい人にとって便利になりました。ただし、登録のためには住民票への旧姓併記手続きが必要であり、戸籍謄本の準備が必要となります。
旧姓を活用したい方は、早めに手続きを済ませておくとスムーズに利用できるでしょう。
銀行印は結婚後も旧姓のまま使える?
・旧姓の銀行印をそのまま使うリスク
旧姓の銀行印は使えるのか?
旧姓の銀行印でも、基本的には問題ありません。
預金取引では基本的に問題なし
– 銀行の印鑑照合は、登録されている印鑑と押された印影が一致するかどうかのみを確認するため、旧姓の印鑑でも利用できます。
– 通常の預金の入出金では、特に問題になることは少ないでしょう。
ただし、状況に応じた注意が必要です。以下の点に留意しましょう。
旧姓の銀行印をそのまま使うリスク
旧姓の銀行印を使い続けることには、以下のようなリスクがあります。
融資や重要な契約の不備
– 銀行によっては「旧姓の印鑑では不可」とする取引も存在します。特に、ローン契約や投資関係の取引ではリスクが伴う可能性があります。
– 万が一、トラブルが発生した際には、「本当に本人の意思に基づく取引だったのか」という点で疑念が生じる可能性があり、余計なトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。
銀行印は旧姓のままでも問題がない場合が多いですが、融資取引などの重要な契約にはリスクが伴うことがあります。スムーズな金融取引のために、新姓の印鑑を用意するのが安心です。
実印や銀行印は結婚後も旧姓のまま使える?まとめ
記事のポイントをまとめます。
実印の旧姓使用
– 2019年の法改正により、住民票やマイナンバーカードに旧姓を併記すれば、旧姓の印鑑を実印登録可能。
– 実印登録には、住民票に旧姓を記載し、現在の実印登録を廃止する必要がある。
旧姓の実印登録の手続き
1. 住民票に旧姓を併記(戸籍謄本が必要)
2. 旧姓の印鑑を用意
3. 市区町村役場で印鑑登録を申請(本人確認書類が必要)
旧姓の実印登録の注意点
– 結婚前に登録しても結婚後は自動的に廃止されるため、再登録が必要。
– 戸籍謄本や本人確認書類の準備が必要。
銀行印の旧姓使用
– 旧姓の銀行印は、通常の預金取引では問題なく使用可能。
– ただし、ローン契約や投資取引では不可の場合があるため、新姓の印鑑を用意するのが安心。